県民等の声が予算を動かす「信州みらいスイッチ」
自薦
#AI #住民参加 #地域DX #政策共創 #関係人口

県民等の声が予算を動かす「信州みらいスイッチ」

長野県
長野県| 2026年9月15日
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イチオシポイント

最大の特長は、県民参加を「提案して終わり」「投票して終わり」にせず、予算化・実施に向けた検討へつなげる一連の仕組みとして設計したことです。提案募集、行政による実現可能性の整理、生成AIを活用した分かりやすい情報提供、県公式LINEによる投票、改善意見の募集、結果公表、翌年度当初予算案への反映、県議会での審議を経た実施までを見据え、一つの政策共創プロセスとしてつなぎました。2026年度は128者から159件の提案が寄せられ、個人提案者は10代以下から80代までと幅広く、県外からも個人・団体を合わせて8件の提案がありました。県内大学でのワークショップには学生約40人が参加し、対話をきっかけに実際の応募へ踏み出した学生も生まれています。9月7日の投票開始後3日ですでに2,000件を超える投票が寄せられ、県民等が地域の未来について意思を示し、予算化の検討に関わることへの関心の高さが表れています。県民等の自由な発想を政策形成の起点とし、参加をLINEによって身近に、AIによって分かりやすく、結果公表によって透明性を確保しました。さらに関係人口にも参加を開き、居住地を越えて信州の未来を共につくる機会を広げています。県民等の声を予算と実施に向けた検討へつなぎ、他自治体にも展開できる政策共創・地域DXモデルです。

どんな課題にアプローチしましたか?

県民が行政に意見を届ける機会はあっても、その声がどのように検討され、施策や予算に結び付いたのかは見えにくいという課題がありました。また、行政が設定したテーマについて意見を求める形では、暮らしの中の気づきや、行政だけでは捉えにくい課題を政策形成の出発点にすることが容易ではありません。人口減少が進む中、地域の未来づくりには、県内居住者に加え、長野県に思いを寄せ、継続的に関わる県外の人々の知恵や力も生かすことが重要です。そこで、県民や関係人口が自ら課題と解決策を提案し、投票や意見を通じて政策の優先順位と内容づくりに参加できる仕組みを構築しました。県政参加を「意見を届ける」ことから「提案・投票・意見を予算化や実施に向けた検討につなげる」ことへ進める取組です。

どのような新たな価値を創造しましたか?

県民等の気づきや発想を政策形成の起点とし、提案、選択、対話、予算化、実施に向けた検討を一つにつなぐ「政策共創の循環」を構築しました。提案者だけでなく、投票する人や改善意見を寄せる人も、地域の未来について意思を示し、政策を磨く担い手となります。県民参加を「声を届けて終わり」から「予算化・実施に向けた検討に関わる」ものへ進めたことが、本制度の価値です。また、県民投票で採択に至らなかった事業や、第二次審査で投票対象とならなかった提案についても、他の県施策等での活用可能性を検討し、その結果を公表します。採否だけで声を切り分けず、これらの提案を地域課題の発見や既存事業の改善に生かす政策資源として受け止めます。さらに、県内在住者だけでなく、長野県に強い関心を持ち、何らかの形で関わる県外の人にも参加を開きました。「住んでいる人」に加え、「信州を思い、関わる人」も地域の未来づくりに参画する、人口減少時代にふさわしい自治の形を示しています。

どんな工夫をしましたか?

「参加しやすさ」「判断に必要な分かりやすい情報」「実現可能性」「透明性」を同時に確保するため、デジタルと非デジタルを組み合わせました。提案は電子申請に加え、郵送・メールでも受け付け、デジタルに不慣れな人を取り残さない入口を確保。一方、投票には、県民に身近な県公式LINEを活用し、専用アプリを新たに導入することなく、時間や場所を問わず政策の優先順位づけに参加できるようにしました。159件から選定した10件の提案は、生成AIで要点を平易に整理した資料と提案原文を併せて公開。AIを提案への理解を助けるために用いることで、分かりやすさ、原意の尊重、情報公開を両立しました。さらに、投票と並行して改善意見をオンラインで募り、事業内容の検討や予算編成に活用します。提案の可視化、選択、対話、予算化、実施を切れ目なくつなぐ政策共創の基盤としてデジタルを活用したことが、本取組の地域DXです。

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