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町田市政策経営部デジタル戦略室
町田市役所| 2026年9月15日
#AI#DX#自治体

システムのモダン化とガバナンスデザインで創る、攻めと守りを両立するAX/DX

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イチオシポイント

【クラウド化率100%の達成】 クラウドサービスの効果的かつ安全な導入を迅速に行えるガバナンス体制により、2024年度にクラウド化率100%を達成しました。特定の部門に偏ることなく、様々なサービス導入が進んでいます。 また、クラウド化が進んだことで、自前のサーバーや外部のデータセンター利用が不要となり、サーバー関連の契約のスリム化を実現。サーバー室の大幅縮小も可能となりました。 【BPR(業務プロセスの見直し)の定着】 クラウドサービスや生成AIサービスを効果的に取り入れるには、既存の業務フローにあうサービスから選定する考え方ではなく、業務フローを可能な限りシンプルに見直しながら汎用性の高いサービスを取り入れる考え方が重要です。 本取組を通じてクラウドサービスの導入が進んだ町田市においては、新たなサービスを積極的に取り入れる意識と同時に、BPRが当然のこととして職員に定着しました。業務改善・業務改革のマインド醸成が進んだことも、本取組の成果の1つです。

どんな課題にアプローチしましたか?

【AX/DXにおける「迅速かつ効果的なサービス導入」と「セキュリティ確保」の両立】 便利なクラウドサービスや生成AIサービスが次々と台頭しており、これらを行政サービスに迅速に取り入れることで、市民の利便性や市役所の生産性の向上につながる自治体DXを加速することができます。 その一方で、自治体は住民情報等の慎重な取り扱いを要する情報を保有する立場であり、情報漏えいリスクの制御も重要な課題となります。 特に、定期的に人事異動が行われる自治体組織においては、担当者が変わってもリスク対策が形骸化しない、持続可能な管理体制の確立が求められます。 「市民の利便性・市役所の生産性を高めること」と「情報セキュリティを確保すること」は、一般にトレードオフになりやすい取組です。町田市では、組織的なガバナンスによってこれらをいかに両立させるか、という課題に向き合いました。

どのような新たな価値を創造しましたか?

本取組では、「ネットワーク・サーバー構成のモダン化」と、「クラウドサービスのライフサイクルマネジメント」により、迅速かつ効果的なサービス導入とセキュリティ確保の両立を実現しました。さらに、「生成AIのガイドライン整備と個別研修」により、全職員が生成AIを安全に積極活用しています。 【取組1:ネットワーク・サーバー構成のモダン化】 ■創出価値 最新のクラウドサービスを安全かつ迅速に取り入れる環境を整備し、市民サービス向上と業務効率化を実現 ■取組内容 Microsoft Azure(ISMAP認証取得)に、複数の仮想デスクトップ環境を構築しました。住民情報を扱う業務環境をインターネットから分離することで確実に守ると同時に、最新のクラウドサービスや生成AIサービスをスムーズに利用できる業務環境を別に用意し、効率的に業務を行っています。 そして、職員に1人1台配布したノート型端末から、これら複数の仮想デスクトップ環境にリモート接続を可能とし、1台で完結できる構成としました。 仮想デスクトップ環境で業務情報を扱い、ノート型端末本体には業務情報を一切残さない仕組みとし、さらに、在宅勤務時は住民情報を扱う業務環境へのアクセスを不可とするなど、情報漏洩リスクを徹底的に排除しています。また、ノート型端末1台でどこでも業務ができるため、会議の効率が大幅に向上しました。 【取組2:クラウドサービスのライフサイクルマネジメント】 ■創出価値 導入前のセキュリティ・費用対効果の全件審査、導入後の定期的な評価など、ガバナンスの仕組み化によりサービスを効果的かつ安全に利用 ■取組内容 システムやクラウドサービスの導入・改修・更改等を行う際に、AX/DX推進や情報セキュリティ対策を担う部署による全件の事前審査をルール化。統一の審査様式により、新規に導入するクラウドサービス等を用いる事務において、行政が保有する情報の流れ(機密性、移転経路、提供先、頻度、量)を可視化することで、潜在的なセキュリティリスクを徹底的に洗い出します。また、単なるリスク確認に留まらず、業務フローの再設計(BPR)の推進や、市民・職員双方の負担軽減効果の数値化による費用対効果算定を義務付けています。 導入検討過程は、秘匿性のある情報を除いてホームページで公表し、市民もチェックが可能です。更に、導入後はKPIの実績確認を通じて、定期的にサービス評価を実施し、ライフサイクル全体を管理しています。 【取組3:生成AIのガイドライン整備と個別研修】 ■創出価値 生成AIを全職員が安全に利用できる環境を整え、積極利用することで、業務効率化を実現 ■取組内容 町田市では、独自の環境で安全に利用できる職員向け生成AIサービスを、職員向けガイドラインを整備の上で、2023年度から導入しています。ガイドラインは、遵守事項を定めた「ルール編」と、機能や活用事例の紹介により積極的な活用を促す「推進編」の2部で構成し、安全と効果的活用の2つの側面を、全職員に周知しています。また、職層等に応じた研修を多数実施するとともに、約180人の全管理職には、個別に生成AIの出前講座を実施し、組織全体で活用を推進しています。

どんな工夫をしましたか?

【人に依存しないセキュリティ対策】 クラウドサービスの導入過程で、扱う業務情報とその流れを可視化することで、組織的にサービスの全容を把握。担当者だけが気付けるセキュリティ対策ではなく、顕在化させたセキュリティリスクを誰もが見える状態で組織的に共有し、対策をルール化することで、担当者のリテラシーに依存しないセキュリティ対策を実施しています。 【クラウドサービス利用を想定した審査様式への刷新】 自前のシステム構築が多かった時代は、最大約100ページにわたる事前審査様式を用いて、システム導入を検討していました。この審査様式を、クラウドサービスの導入検討に適した項目に重点化し、17ページの様式に刷新。確実なセキュリティ対策を行いながらも審査のスピードアップを実現し、クラウド化が大きく進展しました。 【推進体制】 外部有識者の提言を取り入れながら、トップダウン・ボトムアップの双方向からAX/DXを推進する体制をとっています。 国のデジタル化政策にも深く関わる3名の委員からなる「町田市デジタル化推進委員会」を年2回開催し、AX/DXやセキュリティ対策に提言をいただくとともに、5名の外部人材を専門委員として任用し、専門的知見からの支援を日常的に受けられる関係性を構築しています。 また、副市長(CIO/CISO/CAIO)をトップとし、全部長が参画する「情報化推進本部会議」を月1回開催し、経営層の迅速な意思決定と横展開によるトップダウンの動きと、現場発意のAX/DXを気軽に相談できる窓口設置とデジタル部門の伴走支援によるボトムアップの動きの両面から、AX/DXを推進しています。

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