現場の「困った」を即AIエージェント化!「デジラボ」が牽引する町田市の本気AX
「デジラボ」は、デジタルで現場の業務課題を解決する町田市の共創チームです。各部署の職員から相談を受け、課題の整理から業務専用AIエージェントの試作、導入、運用改善まで支援し、AIを実際の仕事に取り入れています。 【現場のプロが、AI活用の主役!】 デジタル技術に詳しくなくても大丈夫。日々の業務の手順や判断基準をいちばん知っているのは、現場の職員です。「この確認作業を自動化したい」「毎日の問い合わせ対応をもっと楽にしたい」といった相談をデジラボが受け止め、外部有識者の意見と民間事業者の技術支援を生かし、業務に合うAIエージェントへと仕立て上げます。 【最新のAIを、全職員が使える環境へ!】 AIの急速な進化に対応し、最新のAIや機能を業務で使えるよう、マルチ生成AIプラットフォームを導入しました。これにより、全職員がチャットを通じて、文章作成や資料の分析、情報収集などの多彩な機能を利用できます。さらに、各部署の仕事に合わせたAIエージェントも追加でき、幅広い業務に対応できます。また、市専用のAIを利用し、入力内容をAIの学習に使わせない設定や、不適切な入力・出力を制限する対策等により、情報セキュリティを確保しています。 【実務に直結するAIエージェントを、1年足らずで29件量産!】 審査業務・問い合わせ業務・勤務管理業務などを支援するAIエージェントを、1年足らずで29件導入。職員の「こう改善したい」という相談に対し、24時間以内にヒアリングを開始し、テンプレート対応案件では試作版を即日提供。現場の改善意識が高い状態で、すぐに検証することで、短期間での実用化につなげています。 【全庁へ定着!週間アクティブ率65%超!】 2026年度のデジラボ相談件数は4月から8月末までに152件にのぼり、うち120件がAI関連の相談でした。現在、AIエージェントは累計29件が稼働中。週1回以上使う正規職員の割合は導入した2023年12月当初の9.3%から65.1%へと拡大しました。生成AIの利用は累計で約54万回、直近では月間約6万回に達し、業務時間を年間約83,000時間削減する見込みです。
どんな課題にアプローチしましたか?
【AIを実務へ取り入れるための人手・専門知識が不足】 町田市は、2023年度からデジタルで現場の業務課題を解決する町田市の共創チーム「デジラボ」を通じ、各部署の職員からの相談対応や行政手続のオンライン化を進めてきました。同年12月には全職員が利用できる文章生成AIを導入しました。 2025年11月には、複数のAIや資料の分析機能などをまとめたマルチ生成AIプラットフォームを導入し、AIを適用できる業務の幅が広がりました。これを受け、文章作成に加え、審査業務や問い合わせ業務にもAIを取り入れたいという具体的な相談が増えました。 一方、各部署では日常業務に追われ、AIを業務に取り入れるための人手や専門知識が不足していました。職員が業務上の課題を抱えていても、何をどう相談すればよいか分からず、AIの利用につながりにくい状況でした。利用環境の整備に加え、一つひとつの業務に合ったAIの導入を支える体制が必要でした。
どのような新たな価値を創造しましたか?
【デジラボがAXチームへ進化】 AIによって業務の進め方が大きく変わる中、デジラボも、行政手続のオンライン化を中心とした支援から、AIによる業務改革(AX)を推進するチームへと進化しました。デジタル戦略室と業務所管課が共同で課題を整理し、外部有識者である町田市デジタル化推進アドバイザーからデジタル化の最新動向を踏まえた意見を受け、解決策を検討します。そのうえで、必要に応じて、生成AIの利活用に関する連携協定を結ぶNTTデータの技術支援を受けながら、試作から導入、運用改善まで一貫して進めています。 職員が発案したAIエージェントの共通テンプレートは、マルチ生成AIプラットフォームの多様な機能を、業務に合わせて使える形にパッケージ化したものです。業務に応じた資料や入力項目を設定することで、業務専用のAIエージェントを素早く作成でき、審査業務・問い合わせ業務・勤務管理業務などへの導入を進めています。 【職員の相談から、業務で使えるAIへ】 相談受付後24時間以内にヒアリングを開始し、テンプレート対応案件では試作版を即日提供。職員が実際の業務で試し、改善点を返すことで、業務に合ったAIへと育てています。 2026年度は4月から8月末までに152件の相談に対応し、うち120件がAX相談でした。AIエージェントは2026年度に20件を新規導入し、2025年度の9件と合わせて累計29件となりました。 生成AIの利用は累計約54万回、直近では月間約6万回に拡大しています。週1回以上使う正規職員のアクティブ率は導入当初の9.3%から65.1%へ急拡大しました。審査の確認作業や問い合わせ対応、資料作成をAIが支援し、業務時間を年間約83,000時間削減する見込みです。
どんな工夫をしましたか?
【業務に合うAIエージェントを素早く導入する工夫】 (1)職員発案の共通テンプレートに、業務に応じた資料や入力項目を設定するだけで、AIエージェントを素早く作成できます。 (2)各部署の職員の相談を受け、24時間以内にヒアリングを開始。テンプレート対応案件は試作版を即日提供しています。 (3)テンプレートでは対応できない業務は、職員がAIコーディングを使って試作・検証しています。 【安全に実務へ取り入れる工夫】 (1)国のデジタル化政策に深く関わる3名の有識者で構成する「町田市デジタル化推進委員会」の提言を踏まえ、AI利活用ガイドラインの策定及び改定を実施しました。 (2)AI利活用ガイドラインを「ルール編」と「推進編」で構成。利用条件を明確化し、安全にAIを活用できる環境を整備しました。 (3)個人情報は事前協議で認められた範囲で利用。審査業務ではAIが確認を支援し、職員が最終判断します。 【AIを日常業務に定着させる工夫】 (1)職員ポータルサイトにデジラボへの相談フォームを設け、業務で感じた困りごとを、すぐに入力できるようにしています。 (2)300名超の全管理職への個別説明・AI研修で、各部署の業務課題を把握しました。 (3)AI研修は、新入職員や管理職などの職層に応じたものや、外部の専門家が講師を務めるものを実施しています。 (4)日々使うものだからこそ、職員自ら画面をデザインし、使いやすさを追求。AIが自然と日常業務に溶け込むユーザー体験(UX)を通じて、仕事の進め方の変革(AX)を促す工夫をしています。