広報広聴を切り口に大学生議会モニターと協働、若者視点で議会をリニューアル
イチオシは「広報広聴委員会」という入口の設計そのものです。若者との協働は理念として語られやすい一方、議会全体で進めると合意形成に時間がかかり停滞しがちです。全会派から人が集まりつつも比較的意思決定が速い委員会に絞り込み、学生が得意とする発信の分野に焦点を当てたことで、「対話が実際の変化につながる」構造を作りました。この入口の選び方自体に再現性がある点が、他の議会にも応用できる仕組みとしての強みです。
どんな課題にアプローチしましたか?
議会と若者の距離を、広報広聴という具体的な入口から縮める取り組みです。少子化・人口減少が進む中、若者の意見をまちづくりに反映させる必要がある一方、高校生・大学生が議会と接点を持つ機会は乏しく「議会は遠い存在」とされてきました。加えて、議会全体で若者との協働を進めようとすると合意形成に時間がかかり、対話が深まる前に停滞しがちだという構造的な課題もあります。私たちは、この2つの課題に同時にアプローチしました。
どのような新たな価値を創造しましたか?
学生を「お客様」から「議会広報・運営の協働パートナー」に変えたことが最大の価値です。学生を「ギカモニ」として委嘱し、傍聴や意見交換にとどまらず、『議会だより』の編集作業、SNS、新規プロジェクトの企画立案にまで主体的に関わる仕組みを作りました。議会だよりでは、学生たち自身の活動内容を特集した紙面を組んでいます。議会にとっても、若者の視点が広報・運営の実質的な改善に直結する開かれた関係性が生まれました。
どんな工夫をしましたか?
意思決定の速い「広報広聴委員会」を協働の入口に選んだことが最大の工夫です。広報広聴という分野は「発信」が中心であり、日常的にSNSに親しんでいる大学生の強みをそのまま活かせます。この委員会を選んだことで、若者との対話を「議論倒れ」にせず、実際の紙面や運営の変化につなげる土台を作りました。運用面では、大学の杉岡ゼミと連携し主権者教育に位置づけることで持続性を確保し、昨年度13名だった委嘱学生を今年度は15名に拡大、活動を本格化させています。