早稲田大学デモクラシー創造研究所は、2025年6月22日投開票の東京都議会議員選挙における各政党等のマニフェストを比較するウェブサイト「#くらべてえらぶ」を本日公開しました。
早大デモクラシー創造研では、マニフェストを軸とした「政策型選挙」への転換を目指しています。今回公開したウェブサイトでは、政党等(選挙前に都議会に議席を持つ会派(一人会派の場合は複数の選挙区に候補者がいる場合)、国政で議席要件を満たす政党、半数以上の選挙区に候補者がいる政治団体)のうち、ウェブサイトで今回の選挙に際してマニフェストを発表しているもの(収集時点の2025年6月12日時点)を対象に、「政策ごと」、「政党ごと」に比較できる機能を搭載しました。
また、「できばえチェック」では研究所の視点でマニフェストのできばえを採点し、点数を公表しています。「選挙で掲げた約束が後から検証できるように、数値目標や工程をはっきり示すというマニフェストとしての要件を満たしているものはほとんどなく、スローガンを羅列しただけの事後検証不可能なウィッシュリストの域を出ていないものであった」との総評などを発表しています。
【ウェブサイト「#くらべてえらぶ」 】https://kurabete.maniken.online/
· 政党等と気になる政策テーマを選択すると、分割画面でマニフェストを比較できます。
· 政党等別、政策テーマ別、一覧表で比較できます。
· マニフェストは、政党等がウェブサイトで発表したものをそのまま抜き出しています。
· このウェブサイトは、東京都議会議員選挙(2025年6月22日投開票)において「#くらべてえらぶ投票」を広く呼び掛けるものであり、特定の候補者、政党等を支持することを呼び掛けるものではありません。
· これらの情報は、中立・公平な選挙関連情報として全国の高校・大学などで主権者教育や模擬選挙に活用された実績もございます。
【マニフェスト「#できばえチェック」 】
· できばえトップは都民ファ54点、公明40点、自民34点と続く
· 総評「選挙で掲げた約束が後から検証できるように、数値目標や工程をはっきり示すというマニフェストとしての要件を満たしているものはほとんどなく、スローガンを羅列しただけの事後検証不可能なウィッシュリストの域を出ていないものであった。解散による突然の衆議院選挙とは異なり、2025年6月13日から都議会議員選挙が始まることはわかっていた。それにもかかわらず、候補者擁立に力点が置かれ「公約の内容をどうするか」、「有権者に何を訴えるか」など、生煮えのまま中身の議論が希薄だった可能性があり残念だ。議会の選挙であるので、「議会が持つ権能を行使してどのように都政を動かすか」、「どのような都議会を目指していくのか」、「都議会のどこをどのように変革しようと考えているか」を期待したが、これらを明示しているところはほとんど見当たらなかった。選挙は6月13日に告示される。選挙期間中、有権者に政策の内容や都議会改革の中身について具体的に示すような工夫を期待したい。一方、われわれ有権者(主権者)も、各マニフェストを読みくらべ選ぶ側の責任をしっかり果たしたい。」
· 早大デモクラシー創造研が大切と考えるマニフェストの①理念・ビジョン、②政策の体系性・一貫性・独自性、③政策の具体性・実現可能性、④市民起点度、⑤議会機能力の5つの観点から形式要件を採点したものです。
