LINEから始まる、住民起点の政策づくり ― 暮らしのひとことを整理し、議員に届ける「ふくしま桃子」
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LINEから始まる、住民起点の政策づくり ― 暮らしのひとことを整理し、議員に届ける「ふくしま桃子」

飯舘村議会議員 横山秀人
飯舘村議会議員 横山秀人| 2026年7月10日
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イチオシポイント

住民が議員に会う機会は、とても少ない。会えても、うまく伝えられない。それが、これまでの「当たり前」でした。 その当たり前を、LINEのひとことから変えていく取り組みです。 「バスの本数が少ない」——そのひとことを、ふくしま桃子さん(AI)が対話しながら整理し、議員に分かりやすい「相談メモ」に。届け先の議員は、住民が自分で選びます。匿名・無料で利用できます。むずかしい言葉はいりません。 AIは声を盛らず、向きを変えず、裏方に徹します。主役は、住民の皆さんの言葉。 住民が、政策づくりの最初の一歩を踏み出す。議員が、それを受け止めて動く。 25名のテスターと育てて、2026年7月10日に公開しました。運営者は「横山秀人 と、育ててくださる皆さん」です。

どんな課題にアプローチしましたか?

暮らしの声の多くは、議会に届く前に消えてしまっているかもしれません。 「こんなことで議員に相談するなんて大げさ」「うまく言葉にできない」「誰に言えばいいか分からない」。小さな声ほど、届けるきっかけのないままに。 でも、その声は「バスの本数」「雪かき」「公園のうっそうとした木」・・・大きな計画の話ではなく、暮らしのひとことがほとんどです。生活者にとってはそこが一番大事で、市区町村議員なら、身近な関係性の中で次に進めることができます。 議員の側にも事情があります。町村議員の多くは兼業で、時間も人手も限られています。私自身、村民とお会いする時間の少なさと、いただいた声を質問や提案に育てる難しさを感じてきました。 声の入口と、提案の出口。その両方を、LINEとAIで何とかできないか——それがこの取り組みの出発点です。

どのような新たな価値を創造しましたか?

「政策提案の骨格を、住民が自分でつくる」という新しい入口。 住民は、AI(LINE内)との対話の中で思いを整理し、自分の言葉を書き足し、視点を選び直しながら、相談メモを自分で育てます。 議員に声を届けるまでの時間そのものが、自分の暮らしと地域を考える政策立案の機会となります。 届いた議員の側では、相談メモを過去の会議録や総合計画と照合し、他自治体の事例を調べ、一般質問や予算・決算審査での質問・提案へ。住民のひとことが、根拠のある議論の材料に育ちます。 そして、この仕組み自体は共創で育てました。 村民、移住者、大学生、高校の同級生、大学ゼミの卒業生——県内外の25名が体験し、21名から感想をいただき、改良を重ねました。採用しなかったご意見等も、理由とともに公開しています。 より良い仕組みにするため、感想や改善点を述べ、みんなで共有する。 「AI時代の住民と議員の新しいつながり方」を目指して、みんなで作り上げていきます。

どんな工夫をしましたか?

声を盛らない設計。 AIは事実を足さず、望みや心配といった言葉の向きも変えません。あなたの声は、あなたの声のまま議員に向かいます。中立であること。届け先の議員は必ず住民が選び、特定の議員に自動で送られることはありません。「誰に相談すればいい?」と迷う人にも、特定の議員をおすすめせず、公開されている会議録をAIで自分で調べる方法を案内します。 身構えなくていい入口。 名前も住所もいりません。データは一定期間で自動削除。「むずかしい言葉で書かなくても、大丈夫」を合言葉にしました。 議員のAI活用と、かみ合う形。 私自身、届いた相談メモをもとに、AIで過去の会議録と総合計画から該当する箇所を抽出してみました。相談メモが「現状確認・課題共有・政策提案」に整理されているため、関連する過去の議論や計画の該当箇所がスムーズに書き出され、そのままAIで一般質問の通告書・原稿案の形に仕上げるところまで進みました。住民のひとことから、根拠のある質問案まで、流れが途切れない。相談メモの内容構成が、議員のAI活用とかみ合っているからだと実感しています。 小さく、続けられる形。 動かすのに必要なのは、LINE公式アカウントと汎用の生成AI、そして相談メモをホームページとして表示するためのレンタルサーバー。この3つだけです。テスト5日間のAI利用料は約500円でした。 そして、育て続けること。 匿名の感想フォームを常設し、これからも、使いやすいように、届けやすいように、改善を続けます。

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